〈平成30年4月?6月分〉
一 国税通則法関係
(更正の請求 請求手続)
1 更正の請求を提出することができる者は、納税申告書を提出した者に限られ、第三者が債権者代位権又は取消権の行使として、更正の請求を提出することはできないとした事例(平成24年分贈与税に係る更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分・棄却・平30.6.22裁決)

(重加算税 隠ぺい、仮装の認定 認めなかった事例)
2 課税負担を軽減する目的で兄弟会社に対する債務引受による債権放棄を行ったとしても、直ちにその経済的利益の額は寄附金の額とはならないことから、確定申告が事実を隠ぺい又は仮装をしたものとはいえないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消した事例(平成24年3月1日から平成25年2月28日まで及び平成25年3月1日から平成26年2月28日までの各事業年度の法人税に係る重加算税の各賦課決定処分、平成25年3月1日から平成26年2月28日までの課税事業年度の復興特別法人税に係る重加算税の賦課決定処分・一部取消し・平30.5.31裁決)

(不服審査 主張制限)
3 差押財産が自己に帰属するものではないことを理由として差押処分の取消しを求めることはできないとした事例(差押処分・棄却・平30.6.19裁決)

二 所得税法関係
(実質所得者課税 その他)
4 原処分庁が請求人に帰属すると認定した所得のうちの一部について、請求人に帰属するとは認められないとした事例(?平成21年分の所得税の更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の賦課決定処分、?平成22年分の所得税の更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の賦課決定処分、?平成24年分ないし平成27年分の所得税等の各更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定処分・?は全部取消し、?一部取消し、?各更正処分は一部取消し及び重加算税の各賦課決定処分は全部取消し、その他は棄却・平30.5.14裁決)

(源泉徴収 給与所得の源泉徴収、支払金額の存否(役員) 支給事実が認められないとした事例)
5 請求人の取締役が請求人から不正に取得した金員は、請求人が当該取締役に支給した給与等には該当しないとした事例(平成21年12月、平成23年11月、平成23年12月、平成24年3月、平成24年8月から平成24年10月まで及び平成24年12月の各月分の源泉徴収に係る所得税の各納税告知処分及び重加算税の各賦課決定処分、平成25年12月分の源泉徴収に係る所得税及び復興特別所得税の納税告知処分、平成25年3月から平成25年8月まで、平成25年11月、平成26年1月から平成27年10月まで、平成27年12月、平成28年2月及び平成28年3月の各月分の源泉徴収に係る所得税及び復興特別所得税の各納税告知処分並びに重加算税の各賦課決定処分・全部取消し・平30.5.7裁決)

(推計の必要性 推計の必要性を認めた事例)
6 推計による所得税等の課税処分について、原処分庁による推計にその必要性が認められるとした事例(?平成25年分の所得税及び復興特別所得税の決定処分並びに無申告加算税の賦課決定処分、?平成26年分及び平成27年分の所得税及び復興特別所得税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分、?平成23年1月1日から平成23年12月31日まで、平成26年1月1日から平成26年12月31日まで及び平成27年1月1日から平成27年12月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の各決定処分並びに無申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平30.6.8裁決)

(同業者率を用いた推計の合理性 同業者率に異動があった事例 その他)
7 原処分庁が選定した類似同業者の中に選定基準に該当しない事業者が含まれていたと認定した事例(?平成25年分及び平成26年分の所得税及び復興特別所得税の各更正処分、?平成25年分の所得税及び復興特別所得税の過少申告加算税の賦課決定処分、?平成27年分の所得税及び復興特別所得税の更正処分、?平成25年1月1日から平成25年12月31日まで及び平成26年1月1日から平成26年12月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分、?平成27年1月1日から平成27年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の決定処分並びに無申告加算税の賦課決定処分・?一部取消し、??全部取消し、??棄却・平30.4.19裁決)

三 法人税法関係
(所得の帰属者 事業に係る収益)
8 関連法人名義の口座への入金額は請求人に帰属しないとした事例(平成22年12月1日から平成23年11月30日までの事業年度の法人税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分並びに平成22年12月1日から平成23年11月30日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分・全部取消し・平30.5.10裁決)

(所得の帰属者 事業に係る収益)
9 請求人が請求人の従業員に帰属するとした販売業務の収益は、請求人に帰属するところ、一部売上原価等は損金の額に算入されるとした事例(?平成25年6月1日から平成26年5月31日までの事業年度の法人税及び同期間の課税事業年度の復興特別法人税の各更正処分、?平成26年6月1日から平成27年5月31日までの事業年度の法人税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分、?平成27年6月1日から平成28年5月31日までの事業年度の法人税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分、?平成27年6月1日から平成28年5月31日までの課税事業年度の地方法人税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分、?平成26年6月1日から平成28年5月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに重加算税の各賦課決定処分・????棄却、?一部取消し・平30.6.28裁決)

(収益の帰属事業年度 役務提供による収益 その他の役務提供による収入)
10 請負による収益の額は、約した役務の全部を完了した日の属する事業年度の益金の額に算入するとした事例(平成23年4月1日から平成24年3月31日まで、平成26年4月1日から平成27年3月31日まで及び平成27年4月1日から平成28年3月31日までの各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの課税事業年度の地方法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分並びに平成23年4月1日から平成24年3月31日まで、平成24年4月1日から平成25年3月31日まで、平成26年4月1日から平成27年3月31日まで及び平成27年4月1日から平成28年3月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・全部取消し・平30.4.13裁決)

(外注費 その他)
11 請求人が支出した風俗事業以外の事業に係る業務委託費は、業務遂行上必要と認められるから、法人税の所得金額の計算上損金の額に算入されるとした事例(?平成23年5月1日から平成24年4月30日まで及び平成24年5月1日から平成25年4月30日までの各事業年度の法人税の各決定処分及び無申告加算税の各賦課決定処分、?平成25年5月1日から平成26年4月30日まで及び平成26年5月1日から平成27年4月30日までの各事業年度の法人税の各決定処分及び無申告加算税の各賦課決定処分、?平成24年5月1日から平成25年4月30日までの課税事業年度の復興特別法人税の決定処分及び無申告加算税の賦課決定処分、?平成25年5月1日から平成26年4月30日までの課税事業年度の復興特別法人税の決定処分、?平成23年5月1日から平成24年4月30日まで、平成24年5月1日から平成25年4月30日まで、平成25年5月1日から平成26年4月30日まで及び平成26年5月1日から平成27年4月30日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の各決定処分並びに無申告加算税の各賦課決定処分・???棄却・??一部取消し・平30.6.29裁決)

(減価償却資産の償却 事業の用に供した事実)
12 太陽光発電設備を囲むフェンス、門扉等は、当該発電設備とは別個の減価償却資産と認められ、その取得の日に事業の用に供されたと認められるとした事例(平成27年4月1日から平成28年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの課税事業年度の地方法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・一部取消し・平30.6.19裁決)

(賃貸料、使用料)
13 不動産に係る賃借物件の賃料として損金の額に算入される金額及び転貸物件の賃料として益金の額に算入される金額は、賃借契約及び転貸契約による減額後の月額賃料に基づいて算出された金額であって、当該各契約の全期間の月額賃料の合計額を当該全期間で均等あん分した月額賃料相当額に基づいて算出した金額ではないとした事例(平成27年4月1日から平成28年3月31日までの事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの課税事業年度の地方法人税及び過少申告加算税の賦課決定処分、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分・棄却・平30.6.15裁決)

四 登録免許税法関係
(課税標準 固定資産課税台帳価格がない場合 土地)
14 固定資産課税台帳に登録された価格のない不動産について類似する不動産が存在しない場合における課税標準の額は、登記の時の基準日における台帳価格相当額を基礎として算定するのが相当とした事例(平成28年3月登記により納付された登録免許税に係る還付通知をすべき理由がない旨の通知処分・全部取消し・平30.6.14裁決)

五 消費税法関係
(免税取引 輸出免税)
15 請求人が国際郵便により輸出した資産の譲渡については、消費税法第7条《輸出免税等》第2項に規定する証明がされていないため、輸出免税規定の適用はないとした事例(平成25年8月1日から平成26年7月31日まで、平成26年8月1日から平成27年7月31日まで及び平成27年8月1日から平成28年7月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の?各更正処分並びに?過少申告加算税の各賦課決定処分・?棄却、?却下・平30.6.5裁決)

(仕入税額控除 課税仕入れ等の経費区分)
16 請求人が土地及び建物を信託財産とする信託受益権の取得に要した手数料に係る課税仕入れの用途区分については、共通用に区分するのが相当であるとした事例(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで及び平成27年4月1日から平成28年3月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平30.4.25裁決)

六 国税徴収法関係
(無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務 債務免除)
17 国税徴収法第39条における債務免除により受けた利益の額は、債務免除の対象となった債権の額面上の金額と同額であるとした事例(第二次納税義務の納付告知処分・棄却・平30.6.7裁決)

(第二次徴収義務 その他)
18 国税徴収法第35条の第二次納税義務の納付告知処分に係る限度額は、同族会社である請求人の発行する株式の適正な時価を反映して算出されたものではないとして、当該納付告知処分の一部を取り消した事例(第二次納税義務の納付告知処分・一部取消し・平30.5.29裁決)