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キーワードで読み解く 所得税の急所(二訂版)
¥2,618通常価格:¥3080
- 出版社
- 大蔵財務協会
- 判型
- A5判 / 376ページ
- ISBNコード
- 978-4-7547-3250-9
- 発刊日
- 2024/9/18
キーワードで読み解く 所得税の急所(二訂版)
通常価格:¥3080
- 著者
- 秋山 友宏 著
概要
本書では確定申告で比較的多く見かける誤りやすい事項に加え、所得税の取扱いを左右する重要な「17」の事項をキーワードとして取り上げます。税理士事務所の所長と事務員の会話をきっかけに、キーワードに関連するトピックについて、問題点の所在や考え方、解決のヒントを丁寧に分かりやすく解説します。前版(平成27年刊)以降の改正等を踏まえ、内容を見直し、大幅に改訂しました。
主要目次
◆?Keyword1?◆ 事業と業務Q1 貸金業の登録をしての金銭の貸付け。貸金業の登録自体は、事業所得該当性の根拠となり得るのか ◇「事業」と「業務」の区分(事業所得と雑所得)◇
Q2 不動産所得は、事業(事業的規模)と業務(事業的規模以外)に区分される。貸付件数がいわゆる5棟10室基準に満たない場合は、どのような点で事業的規模該当性が判断されるのか ◇「事業」と「業務」の区分(不動産所得の貸付け規模による区分)◇
Q3 未収賃料の貸倒れが発生した場合、貸倒損失として必要経費に算入することでよいか ◇未収入金の貸倒れ処理◇
Q4 固定資産税に課税誤りがあり過去8年度分の税額が返還された。この返還金は受領時の収入に計上するのか、それとも過年分の必要経費を減額する修正申告をするのか ◇過年分損益修正の処理◇
Q5 災害等により固定資産に損失が生じた場合、その取扱いは事業用資産と業務用資産でどのように異なるか ◇固定資産(事業用・業務用)の災害損失の取扱い◇
◆?Keyword2?◆ 事業の承継と廃止
Q1 個人事業の子への承継。棚卸資産を子へ贈与した場合の処理はどのようになるか。また、親所有の店舗の減価償却費等は子の経費になるのか ◇個人事業の承継に係る税務◇
Q2 事業廃止後に未収金の貸倒れが発生。貸倒れの処理はどのようになるか。更正の請求はいつまでに行うのか ◇事業廃止後に生じた必要経費◇
Q3 賃貸人である被相続人に相続が発生。遺産分割協議が調うと相続財産である賃貸建物の帰属は相続開始時に遡るが、賃料収入の帰属も同様に考えるのか ◇死亡による不動産賃貸業の承継◇
Q4 医師、弁護士、税理士など一身専属の資格で行う事業者が死亡した場合、事業の承継と廃止はどのような事実から判断されるか ◇一身専属の資格における事業の承継と廃止◇
◆?Keyword3?◆ 相続取得した減価償却資産
Q1 相続取得した減価償却資産の取得価額と未償却残高は、いずれも被相続人の相続開始時の金額を引き継ぐことでよいか ◇相続取得した減価償却資産(取得価額と未償却残高)◇
Q2 相続取得した減価償却資産の償却方法の決定に当たり、その取得日は、被相続人の取得日か、それとも相続による取得日か ◇相続取得した減価償却資産(償却方法)◇
Q3 相続取得した減価償却資産の耐用年数は、被相続人の耐用年数か、それとも相続時に残存年数を見積るのか ◇相続取得した減価償却資産(耐用年数)◇
Q4 相続に伴い減価償却資産に対して支出した費用は、相続した減価償却資産の取得費を構成するのか ◇相続に伴い支出した費用の取扱い◇
◆?Keyword4?◆ 生計一親族間の取引
Q1 事業者が生計一親族に支払う対価は経費にならない。では、親族がその対価を得るために要した費用は事業者の経費となるのか ◇生計一親族間の対価と費用◇
Q2 使用貸借の場合は対価の支払がないが、所得税法56条は適用されるのか ◇生計一親族間の使用貸借と所得税法56条◇
Q3 生計を一にする配偶者への金銭の貸付けで生じた利息収入について、確定申告は必要か ◇生計一親族から受ける利息収入◇
◆?Keyword5?◆ 青色事業専従者給与
Q1 事業を行っていると資金繰りに悩むこともある。青色事業専従者給与の未払経理処理は認められるか ◇青色事業専従者給与の未払金経理◇
Q2 青色事業専従者は事業に専ら従事する必要がある。他に職業を有する場合、専ら従事に当たるか否かはどのように判断すればよいのか ◇他に職業を有する者の事業専従者該当性◇
Q3 青色事業専従者給与のうち著しく高額な部分は、税務調査において必要経費算入を否認される。何をもって著しく高額と判断されるか ◇著しく高額な青色事業専従者給与◇
◆?Keyword6?◆ 同族会社取引と行為計算否認
Q1 同族会社への利率年1%での運転資金の貸付け。貸付利息を無利息に変更すると問題は生じるか。また、将来、貸倒れとなったときはどのような処理となるか ◇同族会社への運転資金等の貸付け◇
Q2 同族会社へ土地等を賃貸する場合、賃貸料の設定について個人オーナーはどのような点に注意が必要か ◇同族会社への土地等の貸付け◇
Q3 同族会社への事務所建物の貸付け。相場賃料で賃貸していたが、同族会社の経営悪化のため賃料を引き下げた。相場賃料を受領しないことで問題が生じるか ◇同族会社への建物等の貸付け◇
Q4 同族会社である不動産管理会社に対する管理料の支払い。不動産管理会社を活用する場合にどのような点を注意すべきか ◇同族会社への不動産管理料の支払◇
◆?Keyword7?◆ 不動産貸付けをめぐる税務
Q1 不動産賃貸に関連して生じる金員の所得区分はどのように考えるか。また、不動産所得となる金員の臨時所得該当性はどのように判断されるか ◇不動産所得の範囲と不動産所得に係る金員の臨時所得該当性◇
Q2 賃貸マンションの一室の一括リフォームを行った。ユニットバス、システムキッチン、トイレの各設備を交換し、壁紙の張替えと床の補修を行った。資本的支出と修繕費の区分、旧設備の除却費用はどのように処理するのか ◇賃貸建物等のリフォーム処理◇
Q3 賃貸建物の塀の当て逃げ事故による破損。火災保険の特約で受け取った保険金と原状回復のための支出についての課税関係はどのようになるか ◇固定資産の資産損失における原状回復費用の取扱い◇
Q4 賃貸用の中古マンションを購入した。土地、建物、建物附属設備の区分はどのようにしたらよいか ◇中古マンションの取得価額の土地と建物等の区分◇
Q5 賃貸建物の建替えのための取壊し。資産損失(除却損)と取壊し費用の必要経費計上については、どのような点に注意したらよいのか ◇賃貸建物の取壊しをめぐる取扱い◇
◆?Keyword8?◆ 立退料の所得区分
Q1 自宅として使用している賃借建物の立退料として受領した金員の所得区分。一時所得となる場合、その収入を得るために支出した金額をどのように考えるか ◇賃借している自宅建物の立退料◇
Q2 事業所得者が受ける事務所の立退料のうち、収益補償相当額は事業所得の収入金額となる。その収益補償該当性はどのように考えるのか ◇賃借している事務所の立退料◇
Q3 賃借した建物を他に転貸している場合、賃借人が受ける立退料と転借人に支払う立退料の取扱いはどのようになるのか ◇転貸建物に係る立退料◇
◆?Keyword9?◆ 生活に通常必要でない資産
Q1 生活に通常必要でない資産の譲渡損失が生じなかったものとみなされるのは、個々の譲渡所得の段階か、それとも損益通算の段階か ◇生活に必要でない資産の譲渡損失◇
Q2 生活に通常必要でない資産の災害による損失の控除の取扱いはどのようになっているのか ◇生活に通常必要でない資産の災害損失◇
Q3 不動産所得の損失は損益通算の対象となるのが原則であるが、その対象とならないものもある ◇保養目的の不動産の貸付けによる損失◇
◆?Keyword10?◆ 上場株式等の所得に係る課税方式選択
Q1 源泉徴収選択口座の譲渡益と他の口座の譲渡損失とを通算すると税負担が軽減される。しかし、通算後の所得が増えると医療保険料が増加する場合がある ◇上場株式等に係る課税方式の選択(源泉徴収選択口座と所得制限)◇
Q2 上場株式等の配当等のうち特定上場株式の配当等については、総合課税、申告分離課税、申告不要の有利選択になる。大口株主等については原則総合課税になるが、その判定はどのように行うのか ◇上場株式等に係る課税方式の選択(大口株主等とそれ以外)◇
Q3 利子配当受入れ源泉徴収選択口座は申告不要を選択できる。申告を選択した方がよいケースとしてはどのようなことが考えられるか ◇上場株式等に係る課税方式の選択(利子配当受入れ源泉徴収選択口座)◇
Q4 上場株式等の譲渡損失の繰越控除は申告要件とされている。過去の譲渡損失の申告を失念していた場合、繰越控除が認められる場合と認められない場合がある ◇上場株式等に係る課税方式の選択(譲渡損失の繰越控除)◇
◆?Keyword11?◆ 為替差損益の認識
Q1 海外賃貸不動産への投資。現地通貨による決済のため為替差損益が発生することが考えられる。どのような取引を行うと為替差損益の認識が必要になるのか ◇為替差損益の認識の要否◇
Q2 外貨建借入金を返済した場合は、借入時の円換算額と返済時の円換算額との差額を為替差損益として認識することになる。外貨建借入金を借り換えた場合も為替差損益を認識することになるのか ◇為替差損益の認識(外貨建借入金の借換え)◇
Q3 外国株式などの外貨建資産への投資を源泉徴収選択口座で行っている。確定申告に当たり上場株式等の譲渡や配当について申告不要を選択するとしても、為替差損益の計上が必要になる場合があるのか ◇為替差損益の認識(特定口座取引)◇
◆?Keyword12?◆ 生活の本拠と非居住者課税
Q1 居住者・非居住者の判定における生活の本拠は、客観的事実により判定されるが、その判定はどのように行われるのか ◇生活の本拠による居住者・非居住者の区分◇
Q2 国外勤務により非居住者になると国内源泉所得のみが課税対象になるが、その課税方式はどのようになるのか ◇非居住者に対する国内源泉所得の課税方式◇
Q3 出国年や帰国年のように居住者期間と非居住者期間がある場合、所得税の手続に加え、住民税の取扱いについての検討が必要になることがある ◇居住者期間と非居住者期間がある場合の手続◇
◆?Keyword13?◆ 所得内通算、損益通算、純損失の繰越しと繰戻し
Q1 不動産所得の損失は、その全てにおいて他の不動産所得との所得内通算及び他の所得と損益通算することができるか ◇所得内通算と損益通算(不動産所得)◇
Q2 譲渡所得における所得内通算と損益通算はどのように行われるのか ◇所得内通算と損益通算(譲渡所得)◇
Q3 純損失が生じた場合、翌年以降に繰り越すことが多いが、前年への繰戻しを選択することも考えられる。繰越しと繰戻し、手続の違いはあるのか ◇純損失の繰越しと繰戻し◇
Q4 準確定申告で青色申告に係る純損失が発生。事業を引き継いだ相続人において控除できるのか。それとも、繰戻しによる還付請求をするのか ◇準確定申告における純損失の繰戻し◇
◆?Keyword14?◆ 所得金額の合計額
Q1 所得金額により適用要件に制限が加えられる。「合計所得金額」と「総所得金額等」は何が異なり、それぞれどこで適用されるのか ◇「合計所得金額」と「総所得金額等」◇
Q2 退職所得の金額は合計所得金額や総所得金額等に含まれる。退職所得がある場合の確定申告ではどのような点に注意が必要か ◇確定申告を要しない所得と合計所得金額◇
Q3 財産債務調書の提出基準の一つに所得金額基準(2,000万円超)がある。判定に含めない所得はあるか。措置法の特別控除は適用前と適用後のいずれで判定するのか ◇財産債務調書の提出基準とされる所得金額の合計額◇
◆?Keyword15?◆ 税額控除制度
Q1 税額控除を選択した寄附金の控除漏れがあることが判明。更正の請求をすることは可能か。また、所得控除に変更しての更正の請求はどうか ◇税額控除制度における当初申告要件◇
Q2 親所有の建物を増改築により二世帯住宅にするか、それとも建替えで二世帯住宅を建築するか。住宅ローン控除の適用に当たり、どのような点に注意が必要か ◇両親との同居における住宅ローン控除(増改築か二世帯住宅か)◇
Q3 住宅ローン控除は、居住年を含めその前後の一定期間に居住用財産の譲渡特例の適用を受けていると適用できない場合がある。この取扱いは、他の住宅税制についても同様か ◇住宅ローン控除等の適用制限◇
Q4 源泉徴収選択口座による国外株式等への投資。配当等から外国所得税が差し引かれたときの源泉徴収税額の計算方法は、外国税額控除の対象と分配時調整外国税相当額控除の対象で異なる。源泉徴収選択口座について申告を選択するときの注意点は何か ◇金融証券税制における二重課税の調整◇
Q5 国外不動産の売却で譲渡益が生じている。同一年に国内の不動産も売却しており、こちらは譲渡損失となった。国外不動産の譲渡についての外国税額控除を適用する際にはどのような点に注意したらよいか ◇外国税額控除の適用時期と調整国外所得金額◇
◆?Keyword16?◆ 還付請求手続
Q1 還付申告書に提出期間の定めはない。その場合の提出期限についてどのように考えるのか ◇還付申告書の提出期限◇
Q2 更正の請求は法定申告期限から5年以内に行う必要がある。還付申告書には法定申告期限は定められていないため、更正の請求期限の起算日はいつからとなるのか ◇還付申告書に係る更正の請求期限◇
◆?Keyword17?◆ 所得税申告と他税目
Q1 満期保険金の支払を受けた。保険料の負担者と満期保険金の受取人が異なれば、全てみなし贈与として贈与税の課税対象になるのか ◇満期保険金の課税関係◇
Q2 所得税では合計所得金額による種々の制限が設けられている。この合計所得金額による制限は、所得税以外の税目にも影響するのか ◇住宅取得等資金贈与(贈与税)と合計所得金額◇
Q3 親所有の土地に二世帯住宅を建てる場合、住宅ローン控除と将来の相続時の小規模宅地等の減額特例のどちらを優先させるのか ◇持ち家の持ち方(住宅ローン控除と小規模宅地等の減額特例)◇
Q4 アパート収入や月極めの駐車場収入は、所得税では不動産所得となるが、個人事業税では「不動産貸付業」と「駐車場業」に区分される。その区分はどのように行われるのか ◇個人事業税と青色申告決算書◇
Q5 所得税の確定申告をすると個人事業税の申告をしたものとみなされる。個人事業を廃業した場合も同様にみなされるのか ◇事業の廃止と個人事業税の申告◇